警視庁潜入!   

無犯罪証明書、というのを発行してもらう必要があるのです。
醗酵だったら面白いのですが。

ケーサツ、しかもその総本山・警視庁へゆくとなると、なんかそこはかとなく悪戯心が湧いてくるから不思議です。まるで卒業したばかりの学校に卒業生として遊びに行く時むやみにイキがって乗り込む、あんな感じです。「スキがあったらなんか悪戯してやろう」とはやる心を必死で抑えつつ路駐して入城。なんと、警視庁に入楼するにはまず敷地境界上におる制服さん(たぶん拳銃持っている!)とビルディング入り口におる制服さん、2〜4人のおまわりさん(たぶん拳銃持っている!)と出会い、そしてビル入り口には普通の企業のそれみたいな受付嬢がふたりカウンターで待ち受けている、という事実を皆さんはご存知か。
こんな人数使って警察は警察を守っているのか!と、チラリと不愉快に。
なんとなく、七曲がり署とかの受付みたいに、ちょっと鈍臭そうな(だから現場じゃなく内勤なの?的な)制服さんやらおっさんらが汚い字で窓口してる、ああいうのを想像してたからちょっと面食らう。この、ごく普通にこぎれいな受付嬢たち、彼女らも警察官なのかなあ、柔道とかやってんのかなあ、とか、想像しつつ、いきなり受付脇の小部屋に通される訳ですが、この小部屋といい、天下の総本山の入り口であるはずの受付がたったふたりであることといい、なんだか地方都市でパスポート更新でもするみたいな・・・なんて簡易なムードを感じてしまう。が、どうやらこういったごく事務的な“基本的には犯罪と無縁である人々”のためのエンテランスがこっちであったらしい。だからこそ、ビルに入る前に何度も制服さんに行く先を尋ねられた訳。でもやはり、そんな誘導業務を制服さんにさせる必要はあるのか?守衛さんをシルバー雇用する方がよっぽど・・・。

また、いかにもローテクでバカみたいな処遇なのだが、受付にほどなくおじさん(課長クラスだってさ!)が現れて、我々を含む4人ほどの同種の用件の人々を誘導する。のだが、先ほど用紙に記入させられた内容を、眼の前で受付姉ちゃんが“暗唱して”口頭伝達し、おっさんが紙っ切れに赤鉛筆で書き留める。なんども聞き直して。で、ご丁寧にもちゃんと聞き違いをした上で、「あなた、名前は?ウチムラさん?え?ウチハシ?で、あなたは?…ウチムラ、え、あんたも違うの?え?ウチハシ?ってことはえ?あなた、ああ、ご夫婦ね?」・・・。さっき書いた紙をおっさんに見せたら早かったのにね。どうやら毎回この無駄な数分を繰り返している様です。日本の警視庁は。
このおじさんの後ろについて、霞ヶ関伏魔殿群のひとつ、警視庁の内部へと我々は潜入・・・って、入ってすぐそこの小部屋にまた、案内された。

おそらく、免許証センターとかパスポートセンターとか、多くの交付業務の窓口がそうである様に、一方的に手慣れた手法で鷹揚に、ほんのり軽く高圧的に、そこはかとなく感じ悪く、そしてきちんとスムーズに申請手続きの手ほどきを受ける。的確な口頭指導、ぬかりない大きめの記入サンプル、最低限のスペース。そしてここでは何気に、我々とおっさんの間にある間仕切りの向こうが一段高くなっている模様。見下ろされる形だ。おそらく必要事項の記入に躊躇していたり「あやしい」そぶりがないかチェックしてるんじゃないか? 
書類が揃った人から今度はピカイチにハイテク機器が導入された「指紋押捺」作業に入る。こちらは一転して感じよく振る舞うお姉様が、両手全指一本一本、しっかりと機械を通して指紋採取してくれる。ある種の嗜好がある方にはたまらないであろう作業だ。


私が小学生だった頃、世間は在日韓国朝鮮人を中心とした在日外国人たちが、身分証明書発行時の指紋押捺を人権侵害として拒否する大きな運動が全国的に話題になっていた。アメリカ人宣教師のおばさんとかがよくテレビに出て、指紋押捺を人権侵害!だと訴えていた。白人女性にモラルを説かれるとひるんでしまうのが東アジア人の向う臑だな。
でも大事なポイントは、布教だか宣教でぽっと来た「フジヤマバンザイ」な某国人も、祖父母の代から日本に住んで日本名を名乗り、一元的には日本人と同じくして育つ若き在日子弟たちも同様に扱われる、そこにそこはかとなく在日差別の汚臭が香る、ということではなかったか。
我々は本日、国外の長期ヴィザ取得と言う我々の都合で、我々から出向いて出頭し指紋採取を義務づけられた。でも、これが嫌ならすぐやめられるのね。しかしもしも、ある日役所から電話がかかり「あなたの無犯罪歴を確認するためいついつ出頭して指紋押捺して下さい」って言われたらさて、どれだけ頭にくるかな。
指紋を盗まれつつ、採取係の女に上辺だけ感じよく振る舞おうと言う大味っぷりを嗅ぎつけつつ、さっさと申請手続きは終わった。一週間で証明書はできあがるという。問題はないだろう。でもなあ・・・、あの盗まれた指紋、悪用しやがるんだろうなあ、国家国民管理という名のもとに。地道に少しずつ指先に火傷して指紋変えてやろう、ハングマンみたいに。



小さなその部署部屋を出る時、ちょっとした開放感から私は内橋さんに「おトイレおトイレ!」と荷物とコートを投げ渡した。「オトイレオトイレ!」と、慌ててせわしなく繰り返すのはノンちゃんの日々の表現をすこし剽窃剽窃的サンプリング。すると、そそくさと部屋を出る我々の後ろからさっきの課長さんが慌ててついて来て「トイレですか!トイレの場所はわかりますか! 終わったらすぐ受付にバッチを返して!そう、旦那さんは外で待ってて!!」と、懸命に話しかけてきた。我らふたりは全身で無視した訳だが、どうやらあそこ、よっぽどうろつかれたらヤバい何かが有るようですよ、警視庁・・・。



■大阪の人なら誰でも知ってる真実。
暴力団と警察はピストル持った全国組織、広域暴力団であることに変わりはない。違いがあるのは合法か非合法かってこと。それも早いもん勝ちやったから!」
ドラッグも、ある意味蔓延すると合法の方がこれ、タチ悪かったりしますよねー、あー、怖い怖い!