出会ったその日の忘年会

今日は内橋さんはイーヨちゃんの録音。新米パパ、デニス・ガン宅ということで、終了後はキムチ鍋で忘年会と言う。だいちゃんちと二連続忘年会と目論んだものの、諸事情でそれは断念し、一路洗足池方面へ。
洗足池は、東京へ引っ越すという時、一瞬だけ候補に上がった土地でもある。モンテッソーリ研究所というのが有って、小さなクラスでモンテッソーリをやっていて、アカデミックな雰囲気漂うホームページから好印象を得ていたものの、「現在手薄なため障がいのある子を受け入れていない」とのことで断念。3年前、ネットで調べては電話をかけて問い合わせていたあの頃は、今思うととっても下手な探し方、アプローチの仕方だったと思う。
あの時点での香音は今とは全然違う状態で、ちょっと大きい赤ちゃんみたいなものだったから、仕方がないと言えばそうだけど、行政とか福祉の判定通りそのままに、私達も彼女を評価してしまっていたと思う。もっと、自分たちの見る目を信じて、自分たちなりの評価の仕方、解釈の仕方に自信を持っていたらよかったなあと、今なら思う。
ま、そういう人はなかなかいない訳で、混迷中だった我々もそうはいかなかったと言う、苦笑いの思い出です。


で、「ああ、洗足池」とこみあげる感慨をいなしつつ到着したのがデニス邸。
噂通り日本家屋の平家さん、都会にひょっこりである。到着早々内橋さんの郵便と宅急便を出しに香音とご近所をぶらぶら。小さい駅の「洗足池」、めちゃ下町、というわけでもないけど、商店街があって踏切があって、なんだかホントにイイ感じ。ちょっと歩くと中原街道(だっけ?)、あっちはあの大東京に繋がってる感がしっかりするけれど、こっち側はなんともいい雰囲気だった。
はじめて訪れるデニス邸ではあるが、笑顔で出迎えて下さったデニス氏、ミドちゃん、共にとても優しく、おだやかで、初見ということを忘れそうな勢い。ま、デニス氏はあのまぼろしの名作、ササキヒデアキ作『テイストオブ・ペインキャンディー』の音楽で、私にはレジェンダリーアイドルでもある。ああ、ペインキャンディー・・・。



■今日の赤ちゃん
ボウイ・ガンくん! かわいかったー!6ヶ月にしてすでに美少年!まだまだ人見知りも噴出しておらず、ただただ静かに微笑んでいる。すでに小動物に興味があるらしく、香音の一挙手一投足にかなり注目。香音ももちろん、望壱くん(と書く)にめちゃ注目。望壱くんがおっぱいを飲む時なんて、私の膝に寝ッ転がって「ごくごく」とか言って真似はじめる始末!不始末!なかなか面白い夕方であった。
ちなみにデニス邸の名描テンゴちゃん、同じ黒猫でもササキ邸のインガと大違いで、見知らぬ子・香音にまったく人見知りをしなかった。我々の滞在中、終始除湿器の後ろに隠れていたインガとは大違いであった。



■今日の忘年会
イーヨちゃんバンドレコーディングatデニスんち、参加メンバーに新たなご友人らを迎え、総勢10名ほどの(+赤ちゃん)、なかなか立派な宴会と相成った。
デニス夫人のミドちゃん作による絶品「キムチ鍋」は魔性のウマさ。そしてイーヨちゃんとそのご朋友シノブちゃんのご持参料理の素晴らしいこと。何も持参しなかったことを若干恥じたが、下手に持参して引け目を感じるよりも手ぶらで完全敗北しておいた方が壮快であったかもしれない。というくらい、一点の曇りなく皆さんの手料理を満喫した。ヤッホウ!香音もシノブ印の砂肝唐揚げに夢中になり、周囲の大人を心配させたほどだった。
しかし、イーヨちゃん作「手羽元のお料理」と「チョコレートケーキ」が、どちらも名作であるのに関わらず見た目がまったく同じなのには驚かされた。どちらも基本色が焦げ茶色、所々に漆黒色がみられる。本人曰く「集中し過ぎて長時間かけてしまうから」「ウチにあるもの何でも入れちゃうから」とのことだが、たべてもたべても不思議だった。手羽元は煮込んだあとオーブンで焼いてるものだが、煮込み時にお酢を効かせているためとても柔らかい。チョコレートケーキはレーズンやチョコチップやナッツ類と言ったものが、均質にカカオのゴゲ茶色になっているものの味は至ってカラフルで濃厚。このふたつのルックスが兄妹のようにお揃いなのが、最後まで不思議であった。



■今日のアキラくん
UAはアキラくんと呼び、香音は「おとあま」さんと呼ぶ。オトマヤさんの時も。そんなアキラくんは今日は風邪がひどく目は充血してしまっている。途切れぬ駄洒落は見る間に質を落とし(というのは嘘だけど)、なんともおつらそうである。そこへトドメにデニスにぽろっと、「この人(赤ちゃん)が心配だなあ」と言われて、なんとも寂しそうな顔をしていた。そして黙ってひとり、ベイビーの近くにいる時は息を止めてみたりして、静かにしていたアキラくんであった。
しかしそんなアキラくん、女性陣から柑橘類とお湯の特製ジュースを作ってもらい、キムチ鍋にて身体を温め、最後には香音と長時間ごっこ遊びに講じるところまで快復された。カスタネットをひとつずつ手にして、それを電話にしてみたりお化粧品のコンパクトにしてみたり、実に楽しそうであった。ありがとう、おとあまさん!

帰りに狛江の邸宅までお送りする道すがら、来年遊びに"帰る"アフリカの話を聞かせてもらう。大家族の一員のように迎えてくれる知己があり、アキラくんは自ら電話をかけ、空港への出迎えを依頼し、お世話になると言う。まさに「ひとりウルルン」である。それはもちろん、英語でも日本語でもフランス語でもなく、現地の言葉、スースー語っていうんだって、それで会話。いくつか単語を聞かせてくれたけど、やはりとっても不思議なものだった。
日本のミュージシャンには、ほんとに某国かぶれ、みたいな人が多い。音楽に某国を取り入れ、ファッションもいかにも某国風で、某国への精通ぶりで自分の音楽に下駄を履かせているような人。エスノ系のみならず、アメリカだって、フランスだってそうだ。外山さんは、そういう虚飾がないのが大好き。自分の血肉にはしているけれど、飾りにはしてないのね。それこそに、望国の人々への誠意を感じるのよね。ラブを。
元気に行ってきて、充電して、元気に帰ってきて下さい。土産話を楽しみにしてます。。。



ホームパーティ忘年会にいきなり参加すると言う厚かましさでしたが、皆さんとってもおたたかくお迎えくださりました。ありがとうございました!
必殺/お迎え返しするために、とっとと片付けなくっちゃ・・・。最近ほんとに人をお迎えしてないなあ。どーせ誰も来ませんよーだ、なんて、すねてる間に、簡単に人を呼べない状態にしてしまった。自業自得。内橋さんは明日で仕事納めらしいので、明日から怒濤の大掃除をしなければ!



 ・・・でも30日の服部祝祭ライブ、行きたいなあ・・・オフサイト・・・。