ドライブ、そして京都

思っていた通り、五月の女王様の朝食はたっぷりだった。期待していなかった珈琲も、それほど悪くはなかった。お水が、この地域の水道水が湧き水らしいんだけれど、これまた美味しい。ホテルの労働者が「ミネラルウォーターを買うのが馬鹿らしいです」と言っていたのもよくわかる。日本のお水って、昔はこういうところが多かっただろうになあ。


満足に五月の女王を出て、アルカンシェールで弁当を拾い、いったん「オルゴールの森」に行ってみることに。小樽に始まり、日本にはなぜがオルゴールの博物館が観光地にあるのよね。バブル以降かな。行ってないけど箱根にも有ったし。まあ気軽に行けるかな、どこのオルゴール館にも行ったことないし、と思って行ったら結構楽しめちゃった。
壁一面の仕掛けオルゴールやら、いろんなからくりオルゴールが楽しめた。私や内橋さんには、オーケストラを再現しようとして作られた18世紀の巨大オルゴールが面白かったし、なぜかチェコから招かれていた学生っぽい女の子4人の弦楽4重奏団も二曲ご披露。お正月からご苦労さんです。
中でも、「18、9世紀、駅の待ち合いなどに子ども用に置かれていたようです」とのオルゴール、良かったなあ。今もしあるとすればプリクラとかUFOキャッチャーとか? 木製のオルゴールに窓が有ってカーテンが引かれている。コインを入れると音楽が始まりカーテンが開いて、女の子の人形が三つ、ステージでダンスするの。ほかに誰もいなかったから香音はお人形のダンスのステージをひとり独占して見れて、旅先の駅で見せてあげてる気分にちょっとスリップした。最初にコインを入れる、という“儀式”をやらせてもらえたから、香音は「自分用に動作してる」とよくわかって、本当に大喜びしていた。香音は音楽が大好きで、お人形のダンスも好きだから、予想以上にここはハマったみたい。しかも全然混んでなくって、良かったわ。





中央道にて一路京都へ。途中紆余曲折、討論を経て今夜は我が実家の人々と食事、内橋さんのお母ちゃんとは明日のお昼、京都でランチするということになる。今夜と明日は、内橋さんが手配した京都の東急インである。京都在住時代、なんどとなく来たことがあるホテルだけれど、随分改装して広々、美しくなっていてびっくり。随分立派になっていた。「東急イン」ってちょっと良いビジネスホテルって思っていたけど、すっかりシティホテルだったなあ。焦げ茶と黒とが基調となった内装も落ち着いていて、変に明るいところより気に入った。二食どころかモーニングも付いていませんでしたが。



そいでもって、今宵は実家の人々と合流。東急内にある中華をご馳走になった。7人だから個室。もう、香音は大喜び。これだけ大食いの人数が集まると色々食べられて良いものですね。ニューヨーク在住の朗くんに加え、最近我が父も仕事で中国へ行くことが多いらしく、話題はそんな話が続く。我々ももうすぐウィーンに行くはずだしな! そんな話をお兄ちゃんや母上は苦笑したりビックリしたりしながら嬉しそうに聞いてくれる。「10年前には考えられへんこと!」というのはお決まりのフレーズ。
さんざん長居したあとは、我々の宿泊部屋に来てもらって旅のお写真を内橋さんのMac で早速ご披露。あれこれおしゃべりしつつ、皆さんが帰られるとなっても香音は依然お元気で、「みんな〜またきてね〜!」と廊下へ出て大はしゃぎでお見送りしていた。
香音はどうやら我が弟、朗くんを友達クラスに理解しており、「朗くんのパパはだあれ?」なんて聞く。朗くんは面白がって、我らが兄を指差して「お父さん」と言い混乱させちゃう始末。


維新派が来年メキシコに行くらしいのだが、朗くんが「メキシコなら僕、行けるかもなあ」と言うので、強引にメキシコ再会を誓う。母子も連れて行ってね,の内橋さんへのプレッシャーである。行けたら良いなあ・・・。