貧乏な人が外国で賃貸住宅調達に苦心するの図。

朝、そろそろ時差ぼけが霧消しはじめ、と同時にただただレイジーに朝寝したくなる有様。結局ギリギリに起きて用意し、エリザベトにクロワッサンを持たせて頂く。ありがとう、シシィ。
ヘルゲは午後から打ち合わせがあるため、時間の許す限りwebチェックに付き合ってくれる。内橋さんに任せ、香音と遊びつつ待っているうちに居眠りさえしてしまった。2時近くまでふたりは時どき大笑いしながらネットサーフィンを続けている。色々な不動産ポータルサイトを閲覧してる間に、時どき「380平米、7ベッドルーム、窓からはウィーン市街を見下ろす絶景、今なら○○ユーロ!」みたいのが出てくるのを爆笑してるのだ。「確かに安いぞ、買うなら今だ! テイキット!」とヘルゲがあおる。そうかと思えば、たどり着いた不動産会社のwebの表紙を一見して「ひゃー、ココは高そうな気がするぞ」「すでにサイトデザインに金がかかってるもんな」「貧乏人はお断り、って感じだ」「ほら、月600ユーロ以下なんて、検索しても結果ゼロだ!」「オマエにゃ用はねぇ、てよ」なんて小突き合って笑ってる。結果ひとつ伴わないにもかかわらず、楽しそうなおふたりであった。
そんな中でもいくつかの物件に目星をつけ、プリントアウトしてもらってヘルゲ宅を出る。至近の通い慣れたインドレストランに行き、遅めのお昼を堪能。また贅沢しちゃったー。でもここおいしーんだもん。とは言え、神戸のインド人の店の方がさらに上を行く気がします。材料がイイですよ、日本の方が。と言うワケで特に関西方面の皆さん、在日インド人の店に誇りを持ちましょう。

たんまりと腹ごしらえしたあとは、地下鉄・国鉄を乗り継いで不動産屋襲撃。内橋和久、ウィーンの不動産屋初体験です! まだ現時点ではココしか知らないのではありますが、ウィーンの不動産屋はやっぱり全然違いました。一階が工場になっている古いビルの二階にあるのですが、建物外部にどう見ても後付けされた階段がなんと鉄製のネットでできていてほとんどシースルー。高所恐怖症未だ克服できずの内橋さんはガクブルで、私も香音すらも放り出してひとりで目をつむって走り登っていました。事務所は7、80坪はありそうな敷地ながらもがら〜んとしていて、しかもたまたまなのか、そこにはふたりしかいない。賃貸物件担当と思われるレディは英語がダメ、ということで社長っぽいナイスガイが相手をしてくれました。
なんとなくデスマス調になっていますがまぁ気にせず続けます。
ネットで見た中で一番好印象だったものに、角部屋で、部屋の二方に都合三つも窓があって、写真で見る限り魅力的な物件があり、この不動産屋がそこを紹介していました。この物件は明日見るとして、ここの社長風人物、アレックスは爽やかなおっさんで随分感じが良かったです。賃貸初契約の折は税金が嵩むとか、今後も要検証ではあるが重要情報を丁寧にレクチャーしてくれ、なかなかええ感じでした。日本人だけで不動産屋へ行くのは私は気が進まなかったけど、めずらしく内橋さんが波に乗った甲斐ってモンがありました。アレックスと再会を約束して(?)
その後、大型電気店「サターン」へ行くためまた電車を乗り継ぎ。車中、「でんしゃ、のりかえするの?」なんて言うのです、香音。教えた覚えのない単語をちゃんと使いこなしていると、本当にびっくりしますね。最近は何かを制止されると、「○○したかっただけなの」とよく言います。言い訳としては支離滅裂だったりするのですが、頭の中が随分論理的になっているようで面白いです。

サタ〜ンだけは、一瞬ニノミヤとかヨドバシに居るかのような錯覚がよぎった。大型電気専門店って、万国共通だったのね。
そうこうしてやっとたどり着いたエリザベト邸。今日はエリザベトが晩ご飯を作ってくれた。サラダ、トマト&モッツァレラ、そして野菜スープとある穀類。たぶん粟だと思うんだが、これかなり美味しかった。香りが豊かで、ただ炊いただけとは思えぬ風味。香音も内橋さんもよく食べた。スープは味噌を使ったと言うのだが、その面影はなかった。かなりストイックなベジタリアンディッシュであった。
明日はマウアーへ、幼稚園の面接だ! 夜、シャワー後にのんちゃんを散髪。明日は早く起きて、しっかり朝ご飯を食べさせ、万全のコンディションで出会いたいものである。8時15分頃にエッケがお迎えにきてくれる。ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ・・・。