エジプト。

きのう、西駅で学生君を待ってたら、朝からほろ酔いのおっちゃんにナンパされそうになった。
今日はお迎えに向かう電車の中で、エジプト人紳士に求婚された。この人は名刺から電話番号から何からよこして、持ってた絵かなんかも差し出して、運命だ運命だと繰り返す。もちろん最初から結婚している、無理だ、駄目だと言ってるのだけど、私に30分くれ、15分くれ、5分でも良いとねばる。パリとカイロに邸宅があってステイタスもある,うちの会社で働かんか、挙げ句、ご主人と話をしようとかまで。うんざりしてきたところへ、隣で黙っていたおじさんが「彼女はずっと断ってるからもうやめるべきです」と口を挟んでくれた。改めてエジプトオッサンに紳士的ではあるが高圧的に「ノーですか!? やめて欲しいのですか?」と問いつめられて、何とも嫌な気分で「続けないで下さい」と言うと,物凄い失望の色。仲裁おじさんはホッとして下車して行った。エジプトオッサンはこのおじさんに「ご忠告ありがとう」とまで言って、最後まで紳士的であったが,私の前に座っていることに変わりはなく恐ろしく気まずい。そこへ学生君から電話! いやぁ今日は久しぶりにゆっくり昼まで寝てしまったよ的なノンキな電話! 取りあえず日本語でしゃべり立てて救済を求めるが、「私は今困っています」「ちょっと問題がおこりました」などが通じない! 「コマルって、kaput(独/壊れる)? Do you have question?」てな有様。そんなこんなしてる間に終着駅のヒュッテルドルフに到着し,だからぁ、困ってるんだってばぁなどと言ってる間に、エジプトオッサンは私にくれた絵だとか名刺だとかをそっと私の手から取り上げ、「悲しすぎます」と言い残して去って行った。 なんやねん、なんやねんないったい!

夜、Dieb13/タケシ・フミモトことディータのレコ初。開始時間が10時半と遅めなので、香音がすっかり寝たあとに行ってみる。昼間のうっとおしいオッサンのお陰で、なんか電車に乗るのも行き交うオッサンと目が合うのも不快である。右ほっぺたのあたりがひくひくしつこく痙攣しはじめる。おぉ、これが「セクハラのPTSDってことか!」などと思いつつ会場へ着くなりとしまる師匠をヒッ捕まえてちょっと聞いてよ大会。としまる師匠みのもんた扱いで申し訳ありませんでした。
シルヴィアには「残念ながらこの国では東洋人はセックス産業従事者が多いから」ビリーには「東洋人専門の人身売買だったかもしれないよー」などともう、散々に言われつつ,今後は遠慮せずNOと早めに言うことを決心。そう、マイク・パットンブラッド・ピットにナンパされる以外は。
肝心のディータの演奏。諸処思わず頬ゆるむ微笑ましさもありつつ、楽しませて頂きました。エンテーテイメントだ、という感想も小耳にしましたが、いやいやエンターテイメント上等ではありませんか。大いに上等。