8月上旬はパパが居た。

えー、そういうことで、ギリギリの体調で帰国したのが8月4日。
ギリギリの体調などについては、アメーバの方に上場予定の帰国記をご参照のこと。まだそこまで書いてませんが。

夜半に着いたウィーンの自宅前で、香音はやっとウィーン、しかも自宅に帰って来たと実感したらしく、「やった!やった!」と建物の前でピョンコピョンコ飛び跳ねて喜んだ。日本に居る間に、なんかの拍子に「ウィーンでは学校のお友達が待っているよ」と言ったのを相当期待している模様。
もちろんお友達の誰彼は、夏休みに入って数日後には渡日しますと言うとき「帰って来たら遊ぼうね!」と親子で約束してくれたもんですが、口約束とまでは言わずとも、それぞれ田舎に行ってみたりなんやかやと夏を過ごしているはずで、果たしてウィーンに居るかしらとの疑いも大。
帰国旅は移動も多かったし、忙しかったし、有り体な感想ではあるけれども、日本の子どもたちは総じて皆、忙しい。夏休みも宿題やら学童やら習い事やら、なんやかんやと忙しいしまぁ第一、気持ちが忙しいんじゃないかな。そんなこんなで、あれだけ日本と日本語世界を堪能していた香音もあの子なりに、自宅、ベース基地に帰るのは待望でもあった模様。

例の、空港での足止めなども含め(詳しくはアメーバのブログを参照/まだ上げてないけど)、ほとほと疲れて帰った我が家。
一番驚いたのは食虫植物、ウツボカズラの活躍! 衣類に付いているらしき小ちゃい蛾がなかなか根絶やしできず困っていたのですが、ウツボカズラがうちに来てからちょっとずつ減少。そしてとうとう、ひと月の不在を経てその威力を最大限に発揮した模様。たぶん。それと引き換えに、だめになってた保存食もあったりしたものの、概ね住まいは快適さを保っておりました。
翌日、留守中鍵を預かってくれていたエッケを招いて晩ご飯。…そこにいるはずの和久が…到着しない!
私たちより先んじて日本を発ち、バンコクでライブを終え、さて出発と言うとき搭乗便がキャンセルに。バンコクで明け方までホテルに足止め(これは高級で良かったらしい)、おまけに経由地のストックホルムで半日足止め…ってな展開で、午後早く帰宅する予定が結局深夜になってしまいましたとさ。


そんなちょっとした不運で散々な思いをしつつ、一日遅れで帰って来た亭主。
だけどどうも調子がイマイチ。イマ2、3。結局、喉が痛い、微熱っぽい、お腹こわした…etc.で、結局一週間ほど外出もままならなかった。
これで、お隣りドイツにカッセルドクメンタを観に行こう!大作戦がお流れに。ウィーンでのんびりするのももちろん良いんだけど、体調がぱっとしないからちょっと出かけても落ち着かないし、第一出かけたがらない。これじゃコドモが可哀想…と思ったけれども、留守ばっかりのお父ちゃんが(ゴロゴロしてるとは言え)おうちに居ると言うのはそれなりに楽しいみたいで喜んでいたのでいや何より。

とはいえ10日間ずっとゴロゴロしていた訳じゃなくって、それなりの成果を上げたのが模様替え大作戦であった。結果、なかなか居心地の良い居間が。うひひひひ。成果はぜひ、遊びに来て確かめてくださいませませ。



香音が楽しみにしていたクラスメイトたちは、次々と母親が連絡をくれて来週にも遊ぼうと言う話になり、そしてもう一組、香音が遊びたくて仕方なかったお隣の姉妹、ケニちゃんとアニーレちゃんとは、この数日間で何度か遊ぶことができた。両親のスザンネとフランツは「家に居る時はいつだって来て良いんだよ」と言ってくれる。ふたりとも勤めているけど、基本的に家で仕事をしないし(幼児2人が常に走り回っているから仕事なんか無理なのだ)、姉妹ふたりが走り回っている限り香音のような子が一人増えてもケンカが減るくらいで苦にはならない、ということかな。何しろ香音はほんとに喜ぶし、仲は良くてもお互いに飽きる姉妹にも好都合な様でとっても楽しそうにしています。嗚呼、感謝。
そしてこっちのタイミングが良い時はお茶に誘ったりして、内橋さんが居る間もちょっとした近所付き合いが育めた。只今ご家族は二週間ドイツへ休暇に行ってらっしゃるのでお留守だが、郵便ポストの鍵と大きな観葉植物二鉢を預かった。

りなんかして、出かけた帰りに在ウィーン邦友(邦人友達ね)ミチと遭遇。したら、その横に居たのは幻のユウジであった。
幻のユウジ(うひひ、昭和のヒーローみたい)、もともとはミチを紹介してくれた森本アリ、去年ウィーンに遊びに来てくれたキンセイさんにウィーンの姉御シルヴィアなど、いろーんな人が「紹介したいー」と言いつつ、いつも何らかのニアミスで会えなかった男、である。しかもその嫁とその息子にも会い、ウィーン郊外のそのご実家までお邪魔したと言うのに、それでも会えなかった男、ユウジ。幻の男、すべての者を背後で見守る男、会えそうでなかなか会えない男、ユウジ。
が、飄々と立ってるじゃん、そこに! がはははは。
会ってみるともちろんミステリアスな訳もなく、割と硬派なミチと対比が面白いくらい飄々としていたのであった。

で、そんな二家族を模様替え間もない我が家にお招きしてみたりして、ガヤガヤと過ごし翌日は大事なヴィザの延長更新の申請に。
今は日本に居るエッケが出発前に、丁寧に教えてくれた通り書類を用意し、出がけに香音をみておいてくれるというミチに香音をリレーしたりしつつ訪れた、が、…タッチの差で本日終了(涙)だった。。。この御用は明日へ繰り越し。
として、用事を済ませてミチ一家&香音と合流して、一区でアイスクリーム。お腹壊してるくせに内橋さんもアイスクリーム。
週末から子連れ&子無しで休暇に出かける幸せそうなミチと妻ベッティに心から羨望の眼差しを送りつつ、解散。
小雨ぱらつく中最近恒例の、内橋さん帰国直前衣装買い出しである。ま、ついでにわたしもちょこっと買いもんさせてもらいつつ、のりのりの内橋さんの買い物に付き合い、夜はビリー&ディータ宅へおよばれして、こうしてお父ちゃんがいる夏があっさり終わりました。
翌朝いちばん、お父ちゃんは出発。

その足で再度、ヴィザ申請へ。
これまで初年度と全開の初延長と、ヘルゲについて来てもらっていたけど今回はじめて最初から独力であります!
(ま、エッケ様と言う知恵袋に入れ知恵して頂いていますが)
結局、一点書類を新しいのにしなくちゃなんね、ということ以外はしごくスムーズにことを運ぶことができました。大大大安堵であります。
しかし、ちょっとしたやり取りにて、受付担当者のレディが心根の優しい方であることを察知。仕事柄、普段はクールになさっており、また昨年は大ちょんぼをやらかされた人でもあるので要注意ではあるものの、他の人ならダメと突っぱねそうなところをひとつ、譲歩してくださった。これはどこまでが通例でどこまでが受付者の裁量なのか、私には知る由もないのだけれど、やはり巷で言われるように“受付者の裁量次第なところ”はあると思われました。そういう場合、一見礼儀正しく一見愛嬌のあるうちの小さい人を連れてくのは結構、いや多分に有効であると思われました。以上ですキャップ!



なーんてドキドキもありつつ、父無しの夏休みとなり、それも残すところあと2週間となりまして、そこへ早速のお誘い。
ヨシュアくんのママはダニィと言って、ママ友というよりかなりシンパシーの強い、女友達。彼女からの電話。ドイツ語であるため、詳細がつかめない。でも、「自分達は明日から金曜まで、自分の母所有の郊外の“何か”に泊まりがけで行く。その何か、キャビン的なところはせまく小さく寝るだけみたいなとこなんだけど、なんか泳げるような感じもあり一泊ぐらいはいいんじゃねって感じのとこなのでどう?」ぐらいまでキャッチ。何かよくわからないけど最低限理解した上記のみで十分この話に乗る価値があると思い即、ぜひ!と答える。わたしは冒険家なのだろうか?それともこんなもんよね??
まぁ、こういう感じでオファーがあったので行ってきまーす」とディータに言うと、「アハハハ、いいんじゃない? 夏休みだしね」と笑われた。