こうして夏が終わっていくのか。

 火曜、お昼頃ダニィから電話があって、午後ヨシュアとともに車でピックアップ。香音と四人でプラータの東端の、静かな緑地公園へ。わたしたちの他には二組くらいだけで、のんびりと原っぱに寝そべることができる。ダニィが持ってきてくれたおやつとジュースをむさぼりつつ、腕相撲したりふざけたり。ひとしきり遊んだら、子どもたちにアイス、大人には珈琲をと、すぐそばのガーデンレストランへ移動。晴れると陽射しは強いものの、風はしっとり癒し系。雲に太陽が隠れるとたちまち涼しくなる。きっとプールの水は冷たいだろうな、と思うとこうしてウィーンの夏も刻一刻と終わりつつあるみたい。

まだまだ外は明るいけれど、時間はスーパーの閉店に迫りはじめたので、4人で我が家最寄りのスーパーへ。いつの間にかリニューアルして広くなったのか、キレイになって充実してるではないか。しかしなぜ男の子はスーパーマーケットでああも盛り上がるのか。おかげで香音も興奮気味である。小さなおやつを買ってもらったりしてハイテンション。素早く帰宅する頃には、ヨシュアはお腹がすきはじめたので内心とっても慌てながら準備。慌てて作りはじめても子どもの空腹は留まるところを知らず、手近にある今食べても夕食に響かない物を提案しても「いらなーい」の返事。機嫌が悪くなりそうなところで「じゃー、手伝ってくれるかな?」これが功を奏して雲行き一転。ヨシュアは野菜を切るなど料理のお手伝いが得意なのであった。
本日のメニューは手巻き寿司風手巻きおにぎり。わたしが寿司めしがあんまり好きじゃないので、お海苔と白ご飯、牛肉のそぼろに野菜各種、ハムやサーモンを用意して「自分で巻いて食べましょう」パーティである。栄養と見栄えを考慮して、アボガド、赤&黄パプリカ、いんげん、きゅうり、ルッコラを細切りにして大皿に盛りつける。私がご飯を炊いて牛肉そぼろを作ってる間に、ダニィとヨシュアに野菜の細切りを任せて大急ぎで準備。
ヨシュアは思いのほか包丁仕事が上手だったので、次々と注文通りの仕事を仕上げ、あっという間に準備が完了した。普通の手巻きより一回り小さく、正方形に海苔をカットし、子どもの目の前で少しだけご飯をのっけて渡す。子ども等は好きな材料をのっけて、巻いたり挟んだりしてかぶりつく。
結局不器用な香音にはリクエストの物を巻いて渡していたけど、目の前で仕上げる、自分で仕上げるって言うのは子どもも楽しめた模様。途中、わたしは「やっぱり酢飯の方が良かったかなー…」と思ったりもしたけど(苦笑)、細巻きは好きでも手巻き寿司を知らないという人々にはまったく問題なかったようだった。それでも何とも楽しく、そしてたくさん食べた。胡麻や松の実、だし醤油とかマヨネーズとか、トッピングも適当に並べるといつまでたっても食べ終わらず、結局4合ほど炊いたご飯も完売! 結構食べたねぇ。あらゆる材料が残らなかったことにホッとしたけど、以前「こっちの家庭は食べ物平気で残すのがどうしてもヤなのねー」と話してしまったことで、ダニィにプレッシャーを与えていなかったかと、ちょっと心配(苦笑)。

でも、喜んで食べて、食後もデザートを要求され、幸いアイスクリームがあったので子どもたちに与え、遊ばせている横でダニィとおしゃべりしながらワインを結局二本空けてしまった。討議の結果、今夜はお泊まり無しになったけど、結局フラフラになるまで「寝ない!」と粘って、帰って行ったのは深夜零時を過ぎていた。

さすがに荒れすさんだキッチンと軽〜い二日酔い的な疲労感で翌日はボサーッとして過ごし、木曜にはヴィザ延長書類の追加に行ったんだけども、そこでさらにまた追加を命じられた。前途、ちょっとだけ多難。


気をとり直して金曜本日、朝頑張って起きて、香音と映画に行ってきた。観たのは『アーサーとミニモイの不思議な国』。リュック・ベッソンの新作だ。
我が青春のグランブルー(嘘)。エンゾは好きだったけど、音楽が恥ずかしくなるほどダサかった。あんなエリック・セラなんかで満足するリュックなんてヤだ! …。
で、当該作(キャッ、映画の話題だなんてブログっぽい!w)。おもろかったよー。もちろん、独語吹き替えで観てるので、かなり詳細割愛して解釈してましたが。
でもあの3Dのミニモイのキャラって、日本人の作家で似た人形作ってる人が居たよなぁ…とちょっとひっかかった。ざっと見たクレジットには特に記載もなかったし、パブリシティでも触れられてないようですが、いやーな気がしてらっしゃるんじゃないだろうかな、と勝手に想像してしまいました。